私は現在全員60代の親父トリオバンドで月一くらいのペースでライブハウスに出演しています。
そこで今回はギター・ベース・ドラムのいわゆるROCKの3ピース・最小ユニットの醍醐味と難しさ~について自分なりに考えてみたいと思います。
■3ピース・バンドの系譜
その前にロックトリオといえば誰を思い浮かべますか?
私の場合、年齢が年齢ですのでやはり1960~1970年代に活躍したグループが中心になることをご容赦いただいたうえで、思いつくまま名前をあげると・・・
CREAM、Jimi Hendrix&Experience、BBA(Beck Bogart & Appice)、The POLICE、Stevie Ray Vaughan&Double Trouble、RUSH、Grand Funk Railroad、ZZ TOP、Robin Trower Band、PINK CLOUD(Johnny,Louis & Char) 、人間椅子、ELP・・・etc.
流石に超有名どころばかりですね!。
私が最初に影響受けたのはCREAMです。ギタリストなのでやはり当時の”神(GOD)”エリック・クラプトンに憧れました!。
レジェンド達に共通するのは、やはりメンバー個々の技量が非常に高く、かつ素晴らしいボーカリストがいる事かなと思います。(※異論はあるとは思いますが・・・)
「ジャック・ブルース(CREAM)のパワフルで個性的なボーカルは当時(60年代)既に一級品ですね。よくぞあんなに難解なベースを弾きながら歌えるもんです!。クラプトンはこの当時はまだボーカルも自信なさげですが、今やギターも弾けるボーカリストという評価ですね!」
では何故私みたいなアマチュアが敢えてこんな難しそうな3ピースバンド(それも最高峰のCREAMのトリビュート!!)をやってるのかというと・・・理由は簡単。
一度は3ピースでやってみたかったから(笑)。
というわけで、ここでは我々のようなアマチュアバンドがトリオでやることの醍醐味と難しさについて独断で考えてみます。
【醍醐味・メリット】
- 見た目がスッキリしてバランスが良い
→トライアングル(三角形)は一番バランスがいい!
- スケジュール調整がやりやすい
→メンバーの人数が増えると練習日決めるだけでも凄い大変
- 楽器が少ない分アレンジがやりやすい
→ほとんどメールのやり取りで事足りる
- ライブ中でもアイコンタクトがとりやすい
→ブレイクや決めの時にこれができると安心
- 個人練習枠で予約できるので料金が安上がり
→ただし前日予約が基本のため希望時間に予約はなかなか難しい
【困難さ・デメリット】
- アレンジによってはサウンドが薄くなりがち
→だからといってやたらと音数をぶち込むのは逆効果
- 楽器と歌の両立という高度な演奏力・センスが必要
→歌いながら演奏するって想像するより遥かに難しい!
- 演奏力がないと特に3ピースは下手さがもろ分かり
→演奏に変化がつけにくく単調になりがち長丁場では飽きられる
→キーボードやシンセである程度誤魔化せる(失礼!)要素がない
- バンド枠では一人当たりスタジオ代が割高
→基本割高(笑)
という感じで相応の技量を必要とされる3ピースバンドなんですが、一度ハマると抜け出せないくらいにスリリングで楽しいもんです。
特にアンサンブルが決まってライブが上手く行った時など感慨もひとしおです!。
また楽器が少ない分アレンジの妙というか、やりがいがあるとも言えます。自分のパフォーマンスの引き出しを増やすことにもなるので挑戦する価値は十分にあると思います。
3ピースバンドの魅力を感じていただけたら一度挑戦してみてはいかがでしょうか!
追記)
因みに余談になりますが自分の中での3ピースバンドのベスト3はというと・・・
第3位 BBA(Beck Bogart &Appice)
とにかく全員のテクが凄い。テクニックだけなら3ピース最上位ではないでしょうか?ただ各人の個性が強すぎるのかアルバムたった1枚で解散。(※スタジオ盤以外では来日時の2枚組ライブアルバムがある)難を言えばボーカルが若干没個性(下手では決してないですが)かなと思いますが、先のライブアルバムではジェフの神業のようなトリッキーなギターだけでなくボーカルを見事に活かすイマジネイティブで職人芸的バッキングが冴えわたってます。まさに”柔と剛”、そこでは音を詰め込むというより強弱や間を意識した絶妙のバッキングでボーカルを引き立たせています。ここでは後のフュージョン系に変貌・進化する前のROCKでSOULFULなジェフが聴けます。エアロスミスのジョー・ペリーがこのライブアルバムをフェイバリットにしているというような記事を読んだ記憶がありますが、なるほどという思いがします。
第2位 CREAM
言わずと知れた3ピースバンドの始祖ともいえる伝説のグループ。当時エリック・クラプトンは”神(GOD)”でした!。基本的にスタジオ盤は3分前後の短い曲が多く正直はじめてスタジオ盤を聴いたときはどのあたりが神なのか分かりませんでした。でもCREAMの本領はライブにあり!。中でも”CROSSROADS”の名演は半世紀以上経った今でもロックギターのバイブルと言って差し支えないと思います。個人的には-LIVE CREAM VOL.2-というアルバムが好きです。代表曲が多く収録されていることもありますが、何よりここではスタジオ盤とは違う曲解釈(アレンジ)の長尺ながらスリリングでいて端正かつ流麗なギターが聴けます。フリージャズ的アドリブ演奏をロックに持ち込んだのってこのCREAMが最初じゃないでしょうか。個人的にはこのレコードからギターの色々なテクニックやフィーリングを学びました。CREAM未経験の方は是非一度は聴いてほしいですね。
第1位 PINK CLOUD
日本を代表するロックトリオとか言われますけど、私の中ではそんなことは関係なく、とにかくカッコいいという表現が最も似合うバンドです。これだけ全員腕が立ってかつ全員がカッコイイってなかなかないでしょ!。曲もジミヘンぽいものからフュージョンまで全部PINK CLOUDのテイストに消化されている。個人的にチャーはジミーペイジに匹敵するリフの名人だと思います。私見ですがギタリストとしては元祖3大ギタリスト(Eクラプトン、Jベック、Jペイジ)では曲作りではジミヘン&ペイジに、奏法的にはクラプトンに一番影響を受けてるのではと感じます。
とにかく弾きたくなるリフ(曲)が多いんですよ、その上カッコいいけど難解ではないシンプルさが素晴らしいです。たしか最近のGuitar Magazineの特集で国内ギタリストの人気ランキングでも堂々の1位でしたね!。PINK CLOUDを知って3ピースバンドやりたくなったギタリストって凄く多いと思いますね!。
本日も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。