
20代の若い頃は、時間は無尽蔵にあるものだと思っていました。
毎日、仕事で残業は当たり前。終わって飲み屋で閉店まで粘って、終電で帰る。
翌朝は、5時過ぎに起きて早い電車で座って居眠り。で、また仕事!
まるで、一分一秒を争うように生きていた気がします。
あの頃の私は、時間を所有していると思っていたんです。
会議、プレゼン、出張…目いっぱいのスケジュールをこなし、常に時間に追われていた。
時は1980年代、バブルが前夜の日本全体が浮かれていた時代。
まるで、巨大な歯車の一部になったように、ただひたすらに回転し続ける毎日。
時間は、私にとって支配すべき対象だったんです。
その後は、バブルが弾けて仕事も一変しました。
失われた20年とか30年とか言われる長期不況で業績が悪化、半ばリストラ絡みの転勤を経て50代でパワハラや大病を経験。重く、辛い時間に押しつぶされそうでした。
窓際に追いやられながらも、ひたすら耐えて定年退職を迎えました。

定年退職してからは、驚くほど時間の流れ方が変わりました。
まるで、静かに流れる川のように、ゆったりと、そして穏やかに、一日一日が過ぎていくようです。
嫌な人と会うこともなくなり、好きなことを気ままにやり、好きな人と飲む!
お金はあんまりないし、不満がないかと言われれば・・・まあ、それなりにありますが。
それでも、まずまず満足できる生活が送れています。
時間の流れは、誰にとっても平等です。
しかし、その感じ方は人それぞれ、そして年齢によっても変化します。
若い頃は、時間は消費するものだと思っていました。
しかし今は、時間こそが人生で最も貴重な贈り物なのだと感じています。
残された時間をどう使うか。
それは、自分自身に問いかける、大切な問いだと思います。
家族との時間、趣味の時間、友と語らう時間、そして自分自身と向き合う時間… 今まで後回しにしてきた大切なことに、これからは時間を使いたいと思います。
時間は、命そのものです。
だからこそ、一秒一秒を大切に生きていきたいんです。