
定年退職のあと、あなたならどうしますか?
多くの人が“再雇用”を選ぶなか、私は“きっぱり断る”という道を選びました。
あれから、7年。67歳になりました。気がつけば、古希までもう3年です!
果たして、あの選択は正解だったのか?
それとも、後悔の始まりだったのか──
今回は、そんな私の実体験から、再雇用を断って「本当に良かったこと」5つ、
そして「正直、ちょっと残念だったこと」5つを、包み隠さずお話しします。
- 【第1章:再雇用を拒否した理由とそのときの心境】
- 【第2章:再雇用を断って「良かったこと」5選】(3:00〜7:00)
- 【第3章:「正直、これは残念だった…」こと5選】
- 【第4章:7年経って思う、再雇用はアリ?ナシ?】
- 【第5章:これから選ぶあなたへの、たった一つのアドバイス】
- 【エンディング】
【第1章:再雇用を拒否した理由とそのときの心境】
私が再雇用を断った理由、それは単純でした。
“病気やパワハラ…色々辛い経験をした。
でももう、会社への恩返しは十分した”
“これからは誰に忖度することなく、自分の人生を生きたい”
そんな想いが、心の奥底から湧いてきたんです。
でもね、迷いがなかったわけじゃない。
周りの同僚はほとんど再雇用を選ぶのが“当たり前”という空気のなかで、
“これで大丈夫か?俺、間違ってないか?”と、何度も自問しました。
家族も不安だったでしょう。口には出しませんでしたが、『年金をもらえるまでの間、どうするの?』『毎月の給料がなくなるのよ?』『急に社会から離れて大丈夫?』って思っていたでしょうね。
でも、それでも思ったんです。
“今、この瞬間から、自分の人生を生きてみよう”と。
後悔したら、そのときまた考えればいい──そう覚悟を決めました。」
【第2章:再雇用を断って「良かったこと」5選】(3:00〜7:00)
「さて、そんな覚悟の選択から7年経って感じた、良かったこと。
まずはこの5つです。
良かったこと① 時間が自由になった
会社勤めの頃、毎日片道2時間以上電車に揺られて、会社に着くころにはへとへと。
早く昼休みにならないかな・・・って時間ばかりを気にしていた、朝の爽快さなんて感じたことなかった。
ところが、今はまず、目覚ましに追われず、自然に目が覚める朝。
静かな朝にゆっくりコーヒーを淹れ、好きな音楽を聴きながら一日が始まる。
この『なんでもない時間』が、どれほど贅沢だったか──リタイアしてから最初に感じた人生で得した気分です。
良かったこと② ストレス激減!上司も部下もいない日々
人の顔色をうかがい、理不尽な指示に耐え、パワハラにも耐え、評価に怯える毎日。
それがなくなっただけで、心がどれだけ軽くなったか。ストレスって目に見えないけど、本当に怖いです。
早朝5時起きと往復で4時間以上にもなる、通勤地獄がなくなった、上司の無茶ぶりや嫌味を聞かずに済む・・・それだけで、血圧が安定した気さえします(笑)。自分のペースで生きられるって、本当に幸せなことなんだと実感しています。
良かったこと③ 趣味が本格化できた
現役時代も音楽・バンドは続けていました。
でも、それは日々のストレス発散もしくは逃避が目的でした。
でも、今は純粋に楽しむことができる。じっくりギターとドラムに向き合う時間が出来たんです。
あと、色鉛筆イラストも描きはじめました。大人のお絵かき・・・楽しいですよ。
音楽とは一味違う。音楽が能動的ならイラストは内省的…良いバランスだなと思ってます(笑)。
好きなことに没頭できる時間は、まるで子どもに戻ったような感覚。
これが今、俺の『生きる力』になっています。
良かったこと④ 人間関係が整理された
会社の“義理のつきあい”の飲み会や集まりが、すべてなくなりました。
その結果、本当に気の合う仲間との時間だけが増えたんです。
いい意味で「交友関係を振るいにかけた」結果、自分にとって必要な関係だけが残った感じ。
誰かと一緒にいて、心から『楽しい』と思える。そんな豊かな関係だけが残りました。
良かったこと⑤危機感”が自分を大きく変えてくれた
そして、これが一番大きなことかもしれません。
もし自分が、あのまま再雇用を選んでいたら…
きっと、今までと何も変わらない、ぬるま湯のような生活を続けていたと思うんです。
でも、再雇用を断ったことで、自分に**『危機感』**が生まれました。
『このままじゃダメだ』『何かを始めなきゃ』って。
その危機感が、私の背中を押してくれたんです。
今こうして続けているバンド活動、ブログ、そして、俺の人生の核になりつつあるこのYouTubeも…
あの危機感がなければ、絶対に始めていなかったでしょう。
人を変えるのは、安定ではなく、むしろ少しの危機感なのかもしれない。
再雇用を拒否するという選択で、結果的に自分自身を追い込んだわけですが…
そのおかげで、自分を客観的に見つめ直し、新しい自分に生まれ変わることができた。
この効用は、本当に、本当に大きかったと思っています。
【第3章:「正直、これは残念だった…」こと5選】
ただ、良いことばかりじゃなかった。
正直に言います。これはちょっと残念だった…と感じたこともあります。
残念だったこと① 社会との接点が激減し、孤独を感じた
最初の半年は特に、世の中から取り残された気がしましたね。
『今頃、みんな会議でもしてるのかな』なんて考えて、焦燥感に襲われることも。
生活サイクルが一気に変わってしまうと、人は昔は良かった…て考えがちなのかも。
リタイア生活に慣れるまでのしばらくの間、この孤独感はなかなか手強かったです。
残念だったこと② お金の不安がずっとつきまとう
あったはずの毎月の給与という安定した収入がゼロになる。
このインパクトは大きかった。
当然分かってはいたことですが、年金生活が始まるまで、みるみる減っていく貯金通帳を見るたびに、
『あの時、再雇用を選んでいれば…』と不安になったことも幾度となくありました。
その後、週2~3回友人の仕事を手伝うバイトが見つかり3年弱続けましたが、2021年ごろに始まったコロナ禍で再び失職。
人生は思い通りにはいかないなと痛感しました。
残念だったこと③ “現役感”が失われる寂しさ
同期がまだバリバリ働いている姿をSNSで見たりすると、ふと、『俺はもう社会の役には立たない、終わった人間なのか…』と少し自虐的に感じる瞬間がありました。
元会社の同期会で再雇用組と一緒になったときは、特に距離感を感じたものです。
この、言葉にしにくい喪失感は、経験した人にしか分からないかもしれません。
残念だったこと④ 通勤がなくなり運動不足で太った
これは、完全に油断してましたね(笑)。
会社員の頃は、なんだかんだ毎日駅まで歩いて、階段を上り下りして…
あの『通勤』が、知らず知らずのうちに、良い運動になっていたんです。
それがパタッとなくなって、家でゴロゴロする時間が増えたら…どうなるか。
もう、お分かりですよね。
気づけば、現役時代には余裕だったズボンが、パッツンパッツンに。
健康診断のたびに、お医者さんから『もう少し運動しましょうねぇ』と優しく諭される始末です。
自由な時間が増えたのは嬉しいんですが、その分、自分で意識して身体を動かさないと、健康は維持できないんだなと。
これは本当に、痛感したことですね。
残念だったこと⑤“名刺”という魔法のカードを失ったこと
そして最後が、『名刺』という、もう一つの身分証を失ったことですね。
一番それを痛感したのが、50年ぶりの高校の同窓会に参加した時の事でした。
現役で働く同級生たちが、あちこちで楽しそうに名刺交換をしているんです。
『今度は、仕事でよろしく!』なんて、未来の話で盛り上がっている。
その輪の少し外側で、私は差し出す名刺もなく、ただグラスを片手にそれを眺めているだけ。まるで自分だけ、時間が止まってしまったような、孤立感を感じた瞬間でした。
たかが紙切れ一枚。
でも、あの紙切れが、俺を社会と繋いでくれていた“魔法のカード”だったんだなと。
それを失った時の心細さは、今でも忘れられない、ほろ苦い思い出です。」
【第4章:7年経って思う、再雇用はアリ?ナシ?】
「じゃあ、今振り返って、再雇用はアリか、ナシか?
私の答えはこうです。
『どっちも正解。ただし、“覚悟”が必要』
再雇用を選んでも、心が疲弊していたら続かない。
再雇用を断っても、孤独や不安に飲み込まれたら意味がない。
だから、選ぶ前に一番大事なのは──
**『自分が、残りの人生で何に価値を感じるか』**を、ちゃんと知ることなんです。
安定した収入か、自由な時間か。
社会との繋がりか、自分だけの世界か。
私は『自由』と、ギターやイラストのような『創造』を選びました。
それが、私にとっての“正解”でした。
【第5章:これから選ぶあなたへの、たった一つのアドバイス】
最後に、今まさに再雇用を断るかどうか迷っている、かつての私のようなあなたへ。
私が経験から学んだ、たった一つのアドバイスをさせてください。
それは、**『退職前に、会社以外の“小さな社会”を3つ作っておく』**ということです。
一つ目は、家族以外の“利害関係のない”友人や仲間。
二つ目は、お金のためではなく“好き”で繋がる趣味のコミュニティ。
そして三つ目は、月1万円でもいいから、自分の力で稼げる小さな仕事です。
会社という大きな社会を失っても、この3つの小さな社会があれば、
私が感じた『孤独』や『お金の不安』という残念だったことは、かなり和らげることができます。
私も、もっと早くこの準備をしておけば良かったと、心から思います。
ぜひ、参考にしてみてください。
【エンディング】
人生に、正解なんてひとつじゃない。
他人の目線じゃなく、自分の気持ちに正直になれるか。
その覚悟が、きっとあなたの人生を、より豊かにしてくれるはずです。
あなたは、何を選びますか?
安定した再雇用の道?
それとも、自分だけの新しい道?