
2025年も、あとわずか。
2022年5月、64歳でこのブログを始めて、3年半が経ちました。
退職して新しくブログを始めるなんて、正直、思ってもいなかったし、3年以上続くなんて想像もしてませんでした。
いちばんそう思っていたのは、他でもない「自分自身」です。
もともとは、自分の音楽・バンド活動を記録するのが目的の「自分自身の音楽ライフ備忘録」だったこの場所。
思いついたことを書き連ねるだけ、「誰かに伝える」なんて、おこがましい。
自分が人に伝えるものなんてないよ!・・・ずっとそう思い込んでいたんです。
ただ、ここ1年ほどで、ブログに向き合う気持ちは少し変わってきました。
最初の2年ほどは、とにかく音楽、バンド、演奏のことばかり。
それが悪かったわけじゃない。
むしろ、あの時間があったからこそ、ここまで続けてこられたのだと思います。
でも、65歳を迎えた頃からでしょうか。
長く続けてきたバンド活動を、いったん休止することになりました。
体力的なこともありますし、気持ちの整理も必要でした。
何より、「この先の人生を、もう一度ちゃんと考えてみたい」
そんな思いが、静かに湧いてきたんです。
音楽中心で回っていた生活が、ふっと止まった瞬間。
それまで見えなかったものが、急に見えてきました。
朝の時間の流れ。何気ない散歩。
音楽のことだけ考えていた日々の中で、いつの間にか忘れていたんです。
自分がもう「定年後の時間」を生きているということを。
そして、改めて感じる「仕事を辞めたあとの自分」という、少し居心地の悪い存在。
38年間、会社という場所に身を置いてきて、
肩書きがなくなった自分は、いったい何者なんだろう——
正直、戸惑いの方が大きかったと思います。
だから最近は、音楽の話よりも、
リタイア後の暮らしや、気持ちの揺れ、うまくいかない日常のことを、
あえてそのまま書くようになりました。
立派な生き方でも、前向きな成功談でもない。
むしろ、迷ったり、立ち止まったり、少し情けなかったりする話です。
でも不思議なことに、そういう記事のほうが、反応をもらえるようになりました。
そんな「良いね」をいただくたびに、
ああ、このブログは“発信の場”というより、
同じ時代を生きる誰かと、静かに頷き合う場所なんだな、
そう思うようになりました。
これからも、特別なことは書けないと思います。
でも、リタイア後を生きる一人の男として、格好をつけず、背伸びもせず、
その時々の「正直な実感」だけは、丁寧に残していきたい。
そんな場所として、このブログを続けていけたらと思っています。
こうして振り返ってみると、この一年は、何かを「成し遂げた年」というより、
自分の歩幅を、もう一度確かめ直した一年だった気がします。
前に進むことだけが正解じゃない。
立ち止まって、振り返って、少し遠回りをしてもいい。
そんなことを、ようやく素直に受け入れられるようになりました。
若い頃のような勢いはもうないけれど、
その代わり、今の自分にしか見えない景色がある。
それを、言葉にして残しておける場所があるというのは、
思っていた以上に、ありがたいことでした。
このブログは、
「何かを成し遂げた人の記録」ではありません。
ただ、ひとりのリタイアした男が、
今日をちゃんと生きて、明日へつなごうとしている
その途中経過のメモのようなものです。
2025年も、もうすぐ終わります。
来年の自分が、どんな気持ちでこの文章を読み返すのか——
少し照れくさくて、でも、ちょっと楽しみでもあります。
また静かに、ここから続きを書いていきます。
読んでくださった皆さんに、心からの感謝を込めて。
どうか、良い年の瀬を。