
1.定年後の不安
定年後の『無年金期間』と『減り続ける口座残高』。
この二重の不安って、本当に重たいですね。
でも、この不安を紛らわせようと、いらないお付き合いや
見栄でお金を減らしてしまう人、実は結構多いんです。
……何を隠そう、以前の私がそうでした。
今回は、60歳で完全リタイアした私がたどり着いた、
お金も神経もすり減らさずに心がスッと軽くなる『暮らしの整え方』をお話しします。
2. 会社を辞めた後に訪れる「二つの感情」
会社を辞めると、最初は圧倒的な解放感に包まれます。
満員電車も、人間関係も、上司の指図もゼロ。
『やっと自由になれた!』と心から叫びたくなります。
ただ、そのあと静かに訪れるのが『孤立感』です。
スマホは鳴らない。連絡も途絶える。
ふと『自分という存在が、社会から消えたんじゃないか』
という無気力や焦りが襲ってくる。
解放感と不安のあいだで心が揺れるのは、
ごく自然なことです。私も最初は落ち着きませんでした。
でも、連絡が減ったのは、私やあなたの社会的価値がなくなったからじゃありません。
これまで何十年も、会社や家族のために『期待に応える役割』を全力で果たしてきたんです。
『役割が終わったから、静かになっただけ』
…なんです。
『これからは誰の指図も受けず、自分のためだけに時間を使っていいんだよ』
人生がそう言っている合図だと思いましょう。
3. 「お金の不安」と「見栄の人間関係」の切実な関係
では、なぜ『お金の不安』と『人疲れ』が一緒にやってくるのか。
それは、人は心が疲れた時ほど、寂しさを埋めようと
『見栄の付き合い』でお金を無駄遣いしてしまいがちだからです。
世間やマスコミの『退屈は老化への第一歩!』という煽りに焦って、
無理に趣味や集まりに飛び込む。
知識や技術の違いに戸惑ったり、気を使う付き合いが増えて、
かえってお金と疲労だけが残る。
私自身、スタジオ代や飲み代をやり繰りしながら
結果、人間関係に疲れ果てバンドを全部やめました。
帰り道に『俺、一体何やってんだろ…』と、
虚しさしか残りませんでした。
昔の仲間との集まりもそうです。
相手に悪気はないと分かっていても、自分に焦りがあると、
何気ない『今何やってるの?』が『嫌味』や『余計なお世話』に聞こえてしまう。
そう考えたら、お金に不安があるのに、わざわざ高い会費を
払って傷つきに行くなんて、もったいなさすぎますよね。
だから、処方箋はひとつ。
『自分らしくいられない場所からは、そっと退場する』。
人間関係を引き算することは、無駄なお金の流出を止める一番の防衛策です。
4. 「自分らしくいられる時間」のつくり方
余計な付き合いをやめると、少しずつ自分の時間を取り戻せます。
「じゃあ、どうする?何か始めてみるか?」
・・・そんなに焦る必要はありません。
人に誇れるような立派な趣味が無くても大丈夫です。
豪華な旅行に行かなくても、日々の充実感は
お金をかけなくても感じることができます。
散歩のついでに、公園のベンチでボーッとする。
ついでに、お気に入りの喫茶店で、コーヒーを味わう。
好きな音楽をじっくり聴き返す。休日は奥さんと買い物や映画に行く。
孫と遊ぶ。たまには行きつけの居酒屋で旧友と語り合う。
……探せば『小さな幸福感』はすぐそばに見つかるものです。
世間が言うような大層な『生きがい』なんてなくても生きていけます。
『自分に戻れる時間』が一日ひとつあれば、毎日は十分に満たされます。
5. エンディング
若い頃の人生は、持たざるモノを手にいれる『足し算』。
でも、定年後の人生は、重荷を手放していく『引き算』です。
会社の肩書は定年で卒業。
肩書を捨てて、ただの『一人の自分』に戻る。
もちろん、お金はあるに越したことはありません(笑)。
でも、自分をご機嫌に保つために『どれくらいあれば十分か』
というラインを知ることの方が、ずっと大切です。
・肩書にこだわる生き方は卒業
・「もっと」を追う生き方は手放す
・自分が機嫌よく暮らせる分があれば十分
無理のない範囲で、自分の機嫌を自分で取れる。
そんな暮らしができれば、もう100点満点です。
皆さんがお金をかけずに楽しんでいる『小さな日々の楽しみ』は何ですか?